2017年8月26日(土)に株式会社アカツキ 福岡オフィスで、株式会社アカツキ・株式会社CROSS FM・総合学園ヒューマンアカデミー福岡校の主催による、声優を決めるための公開オーディションが開催されました。その様子をお届けします。
ゲームキャラの声担当とラジオドラマ出演を目指して
今回のオーディションの最優秀者はゲーム作品『シンデレライレブン』の新キャラクター「太宰府うめか」のキャラクターボイスの配役、そしてラジオ番組『アニちゅん❤︎Fukuoka』のラジオドラマ出演権を獲得することができます。
シンデレライレブン
株式会社アカツキが運営する、500人以上の美少女キャラクターが登場し全国大会を目指す女子高生育成サッカーゲームです。
太宰府 うめか
太宰府天満宮に毎日お参りすることを欠かせない控えめな女子高生。チームNo.1のIQ値で、文武両道の為にチームへ入る。全てにおいて「傾向と対策」で分析する戦略家。好きな食べ物は梅で、お弁当には必ず梅が入っている。監督に梅干し入りのおにぎりを差し入れたいが言い出せない。
アニちゅん❤︎Fukuoka
福岡県域を主な放送対象とするFMラジオ局cross fmの番組で、アニメ・漫画・ゲーム・コスプレなどサブカルチャーの情報が集まります。
最終選考の地はアカツキ
地下鉄空港線天神駅4番出口の近く、福岡平和ビル7階に株式会社アカツキ 福岡オフィスはあります。2017年3月にオープンしたばかりで新しく、大変綺麗なところでした。

アカツキ福岡オフィスのエントランス
公開オーディション
13:00よりオーディションが開始、『アニちゅん❤︎Fukuoka』のナビゲーターvanillaさんとsubaruさんが司会進行を務めました。

vanillaさん(左)、subaruさん(右)
審査員の紹介
株式会社アカツキ 島田 香代美さん
島田さんは『シンデレライレブン』ディレクターを担当されています。「ここに集まっている皆さんの熱量がすごくて圧倒されています。本日はよろしくお願いいたします。」と挨拶がありました。
株式会社 cross fm 大力 裕輝さん
大力さんは『アニちゅん❤︎Fukuoka』プロデューサーを担当されています。「ラジオを通して皆さまの夢をこれからもどんどん応援していきたいなと思います。今日は楽しみにしています。」とコメントされました。
総合学園ヒューマンアカデミー福岡校 石原 啓太朗さん
石原さんは人材発掘や人材育成に力を入れている学校・総合学園ヒューマンアカデミー福岡校の声優コースを担当されています。大阪で数々の有名事務所や養成所に卒業生を送り出した実績があります。
オブザーバーの紹介
声優 上原 あかりさん
『シンデレライレブン』ヒロイン・有原みさのキャラクターボイスを担当されています。「公開オーディションのようなイベント参加は初めてで、後ろから観ていて皆さんの緊張が伝わり私もドキドキしております。今日はよろしくお願いします。」と挨拶されました。
上原あかりさんのプロフィール
9月13日生まれ。東京都出身。【主な出演作】「シンデレライレブン」有原みさ役 / 「サウザントメモリーズ」極光の凰騎士シルヴィア、 簒命の従乙女シズク役 / 「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」 ネフレン・ルク・インサニア役 / 「にゃんこデイズ」小長井友子役 / 「猫のダヤン」マーシィ役 他
声優 柿原 徹也さん
株式会社アカツキが運営するRPGゲーム作品『サウザンドメモリーズ』ランスロットのキャラクターボイスを担当されています。ムードメーカーで大変明るい方でした。
柿原徹也さんのプロフィール
12月24日生まれ。ドイツ・デュッセルドルフ出身。【主な出演作】「FAIRY TAIL」ナツ・ドラグニル役 /「天元突破グレンラガン」 シモン役 / 「弱虫ペダル」 東堂尽八役 / 「機動戦士ガンダムUC RE:0096」 アンジェロ・ザウパー 役 他。 【アーティスト活動】 『Kiramureレーベル』からシングル・ミニアルバム・フルアルバム等をリリース、 他。
最終候補者13人の実演
13人の最終候補者は自己PRと朗読、そして配られた台本を読み「太宰府うめか」のイラストに合わせてセリフを演じました。朗読内容については、夏目漱石の代表作で長編小説『こころ』より一文が出題。太宰府うめかのセリフを演じるにあたっては、“頭脳明晰で控えめな文武両道の女子高生”というキャラクターの特徴を、候補者がそれぞれの解釈で演じていました。特に「小梅を転がさないでください。」という否定を示すセリフでは、少し力強く早口に話す人もいれば、ゆっくりと弱気にお願いするように語りかけるなど様々な形で表現されていました。

朗読の様子

『シンデレライレブン』新キャラクター「太宰府うめか」のイラスト(左)
スペシャルトークショー
別室で最終選考が審議されている間、メインフロアでは柿原徹也さんと上原あかりさんのトークセッションが行われました。柿原さんは1年ぶりの来福、上原さんにいたっては九州地方に初上陸とのことで、イベント前日の夜は有名ラーメン店「赤のれん」に行ったようです。
きゅーしゅーちほー(福岡)着いた~!(((o(*゚▽゚*)o)))まずは…ラーメン!! pic.twitter.com/JwpPbEshbQ
— 上原あかり (@akariuehara13) 2017年8月25日
声優を目指すきっかけ
上原さんはテレビアニメ『シャーマンキング』を観るまでは各アニメキャラクターは自動的に発声していると思っていたそうです。同作品に登場するヒロイン・恐山アンナの声(林原めぐみさん)を聴いた時に、テレビアニメ『名探偵コナン』灰原哀の声と同じであることに気づき、声優の存在を知りました。『シャーマンキング』のオープニング曲とエンディング曲も林原めぐみさんが歌っていたことから、「声優は何でも出来てスゴい。私もこんな人になりたい。」と志望するようになりました。上原さんは4人姉弟の長女で、キャラクターのセリフを自ら書き出しては役を姉弟で割り振り、ダビングしたアニメの音量をオフにして再生、アテレコのように声真似をして遊んだそうです。
柿原さんはドイツ在住のときに教師であったお父さんの背中をみて、自身も現地で幼稚園や小学校の先生を目指していました。柿原さんはドイツ生まれであったので当時は日本語を喋ることはできませんでしたが、実習先の幼稚園にいた子ども達の前で日本のアニメキャラクターの声真似をする機会があり、それが大変喜ばれたことで声優の道を考えたとのことです。
ゲームとアニメのキャラクターボイスを演じるときの違い
ゲームの場合、まずスマートフォン向けゲームの仕事が大部分を占め、超大作を除けば1人で収録するケースがよくあるとのことです。短いスパンで、「こんにちは」「ありがとう」「ごめんなさい」「やられた」「勝った。わーい」など異なる心情の様々なセリフを、ゲームプレイヤーに向かって話しかける場合が多いようです。
アニメのときは、他の声優も一緒にいる中でその方々に見られながら仕事をすることが一般的で、別のキャラクターへ話しかけたりすることもあれば、独り言のようにキャラクターの口が閉じていても心で思っていることを音声で表現する「モノローグ」などがあるそうです。
アニメとゲームで演じる場合を比べてみて、どちらかが難しいとかではなく、自身が演じるキャラクターとそのセリフを届ける先の相手との“距離感”が一番違うとのことでした。
キャラクターボイス披露!
上原あかりさんが『シンデレライレブン』ヒロイン・有原みさのキャラクターボイスを披露してくださいました。「お兄ちゃん、サッカーチームの監督やってほしいの。シンデレライレブン目指してー、ファイトー!オー!」
柿原徹也さんは『サウザンドメモリーズ』ランスロットの声を演じてくださいました。「立ちふさがる者はすべて斬り捨てる、誰であろうと。」
プロの声優が受けるオーディション
上原さんが過去に受けた声優オーディションでは、まず1次審査でボイスサンプルを提出して審査となる“テープオーディション”があり、このときに作品のイメージに合う人が選び出されるとのことです。2次審査ではスタジオに呼ばれ、そこで配られた台本を読むという流れが多く、自己PRを言ったり質問を受けるようなことはそんなに無いそうです。
自分のことを覚えてもらう
柿原さんは自己PRについて、自分のことを他の人に覚えてもらうためにあると言います。柿原さんが自己PRを過去に行なった事例として、東京近辺の路線を走っている電車で、どこが “一番美人が乗車してくるか” という持論を話したそうです。そうすることで審査員からは審査後に「電車の話をした人」として覚えられたのだとか。そして自分の顔を覚えてもらうことが大事なので、風邪などのとき以外は顔に付けるマスクは極力外すようにしているそうです。
失敗談
お二人とも収録中にセリフを言うとき、噛んでしまうことがあるそうです。上原さんはあるときに「チューリップ」という単語が上手に言えず4回ほど録り直したそうです。また、柿原さんは落選したと思っていたオーディションで合格した例を出し、いつも通り「おはようございます!」の第一声でオーディション会場に入ったところ、そのことが合格の要因であったと、オーディション後に監督から教えてもらったエピソードを紹介しました。
声優になるために、やっておくこと
上原さんは沢山のことを経験してほしいと来場者へ伝えました。旅行に行ってみたり好きなことをやるのも良いし、逆にあえて嫌だと思っていたこともやってみて、その結果をみてほしいそうです。嫌だと思っていたけどここの部分は良かった、やってみたけどやっぱり嫌いだったなど確認して、心を動かしたことの中から表現できる役者になってほしいとアドバイスしました。
柿原さんはこれからの時代は「地声」が重要になるのではないかと予測しています。地声は誰にもモノマネができないので、色々なタイプの音声を出せる引き出しも持ちながら、地声でも芝居ができるようになると良いとのことです。
今後の活動について
上原さんはテレビアニメ『王様ゲーム The Animation』松本里緒菜のキャラクターボイスを担当されています。こちらは、福岡県在住の金沢伸明さんが原作者で、2017年10月からテレビ放送が始まります。柿原さんは2017年9月10日(日)にKiramune Presents Joint Concert “VERSUS” in Taiwan に出演されることが決定しています。福岡市にあるユナイテッド・シネマキャナルシティ13ではライブビューイングでライブの様子を観ることができます。
最後に一言
上原さんは「私としてもすごく良い時間を過ごしました。皆さんといつか現場でお会いできることを楽しみにしています。ぜひ、素敵な声優さんになってください。」そして、柿原さんからは「皆さんには希望しかない。ライバルは自分です。必ず、やり続けた人は怠けた人に勝ちます。時間をどう使うかが大事。今やろうとしないと僕らには追いつきません。なぜなら、僕らは今やっているから。今日やれることはやってください。またみなさんとお会いできることを楽しみにしています。ありがとうございました。」と、二人から励ましの声がありました。
最優秀賞の発表
最優秀賞の受賞者は『シンデレライレブン』の島田さんより表彰状を受け取ると、「本当にすごく嬉しいです。オーディション自体も楽しんでやることができ、その成果が出たのかと思います。」と心境を伝えました。
講評
審査員の3人から講評があり、島田さんより「私達が想像していた うめかちゃんのイメージと合っていました。なによりも演じることへの熱量を感じ、そこに対しても期待しています。」大力さんからは「皆さん、それぞれに個性がありました。」石原さんからも「何のためのオーディションかと考えたときに“一番イメージに合う”そこが軸でした。」と決めた経緯を話してくださいました。
また、オブザーバーの2人もマイクを持ち、上原さんは「雰囲気があっていた。」と評価すると共に「私もオーディションを沢山受けて沢山落ちています。悔しさをバネにずっとやっていって声優になれました。諦めずにまた“頑張るぞ”と、沢山オーディションを受けてほしいです。」と他の最終候補者へもメッセージを届けました。柿原さんは最優秀者へ「おつかれ様。そしておめでとう。」と伝え、他の候補者へも「素晴らしいと思うのは皆さんがちゃんと祝福していることです。悔しいかもしれないけど、それでも“おめでとう、嬉しいな”とお祝いできることは、次のオーディションで受かったり審査員が気づくときがきます。皆さんの心が素敵だなと思いました。そして、最終候補にまで選ばれたことにおめでとう。」とコメントしました。
最優秀賞を受賞した方は今後、『シンデレライレブン』の太宰府うめかのキャラクターボイスや、『アニちゅん❤︎Fukuoka』ラジオドラマの収録が行われる予定です。各サイトから発表される情報をチェックして、ご活躍に注目・応援をしてくださいね。また、総合学園ヒューマンアカデミー福岡校では旬なアニメのアテレコ体験や、声優をお招きしてワークショップが開催されています。どちらも無料で受けることができるものがありますので、興味があればこちらもホームページで確認してみてください。
イベント概要
名称 | 「シンデレライレブン」ゲームキャラクターボイス 「アニちゅん❤︎Fukuoka」で放送されるラジオドラマに出演 スペシャルオーディション開催! |
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日時 | 2017年8月26日(土)13:00〜 |
場所 | 株式会社アカツキ 福岡オフィス 福岡県福岡市中央区天神2-13-7 福岡平和ビル7階 (MAP) 地下鉄空港線「天神駅」4番出口 |
内容 | オーディション、トークショー |
料金 | 無料 |
主催 | 株式会社アカツキ・株式会社CROSS FM・総合学園ヒューマンアカデミー福岡校 |
問合せ | 電話 0120-49-1055 メール go@athuman.com |
URL |