2021年8月3日(火)~9月26日(日)の期間、福岡市美術館で「キングダム展 −信−」が開催中です。イベントの様子をお届けします。
キングダム展
「週刊ヤングジャンプ」(集英社)に連載中の大人気漫画『キングダム』の連載開始から15周年にあたる2021年、作者・原 泰久氏全面監修のもと、本作の圧倒的な迫力と感動を体感できる展覧会「キングダム展 −信−」が、8月3日(火)から9月26日(日)まで福岡市美術館で開催中です。東京会場に続き、2会場目。福岡会場が初出となる原画も必見です。井上雄彦先生×原 泰久先生特別対談も収録された「公式ビジュアルブック」をはじめ、本展会場内に設けられる展覧会公式ショップで販売するオリジナルグッズのラインナップを一部ご紹介します。
キングダム声優のサイン掲示
展示会入口にはアニメ作品で信役の声優・森田成一さんと、嬴政(えいせい、以降は政)役・福山潤さんのサインが掲示されています。

アニメ作品で信役の声優・森田成一さんと、嬴政役・福山潤さんのサイン ©︎原泰久/集英社
福岡会場初出の原画あり
第1話「無名の少年」から第438話「雄飛の刻(とき)」までのストーリーに沿った展示となります。400点以上の直筆生原画、本展のために描きおろされたイラストが約20点。東京会場では展示されない、福岡会場で初めて展示される原画も登場。
第0章 無名の少年
貧しくも天下の大将軍になることを志す信と漂(ひょう)。野原で信が空を見上げるシーンを描いた「無名の少年」、信と漂が稽古に励む「始まりの風景」など展覧会のために描きおろされた原画が展示されています。ストーリーに沿うグラフィックで、週刊ヤングジャンプで掲載された原画と並べても違和感なく、原作にページが1枚加わったような感覚で楽しめます。原作1話のラストは漂が亡くなり、信が叫び崩れて終わります。展示では、信が立ち上がり歩き出す姿が新たに描かれてます。描きおろし原画で、物語をより立体的に、そして別の角度からも再び味わってみてください。

信と漂が夢を語り合う ©︎原泰久/集英社
第1章 蛇甘平原の戦い
信と羌瘣(きょうかい)が出会う戦です。羌瘣が信を見つめるシーンを描いた展覧会描きおろし原画「最初の瞬間」が展示されています。また、圧巻なのは天井から吊るされた大きなグラフィック。秦国の千人将・縛虎申(ばくこしん)の号令「第4軍 縛虎申隊整列!!! 全軍突撃!!!」の様子が描かれています。その奥の展示空間には大勢の声と人が走る音、刀や盾など金属がぶつかるBGMが流れる中、2007年 第14号で秦軍が魏軍へ突撃するシーンの原画が展示されています。「駆け抜ける戦場1・2・3」の展覧会描きおろし原画には、魏国の陣から放たれた矢の中を駆け抜ける秦の歩兵達の姿があり、歩兵たちからの目線で見た魏の屈強な守りで並び固められた盾や、盾と盾の隙間を埋めるように突き出された槍の矛先も見ることができます。自分が秦の歩兵だったら、この魏の陣へ飛び込むのがとても怖いと感じる画でした。
また、信が戦車と対した際には羌瘣のアドバイスを受け、戦車の車輪に一撃を与え魏の戦車を撃破します。魏の副将・宮元(きゅうげん)を瀕死の縛虎申が討つシーン、秦の総大将・麃公と魏の総大将・呉慶の一騎打ちの原画が展示されています。
第2章 秦の怪鳥
信と王騎の出会いを紹介しています。展覧会描きおろし原画「でかすぎて解からねェ」は、高さ約3m、横幅約1.6mの巨大な和紙パネルで、信が王騎を見上げたときの様子を描いています。

高さ3m、幅1.6mとなる王騎の描きおろし原画 ©︎原泰久/集英社
第3章 馬陽防衛戦
趙軍から突如の侵攻に遭います。趙の討伐へ政から総大将に任命された王騎。王騎を先頭に、軍が前進開始する原画などが展示されています。この戦いで王騎から信達へ「飛信隊」の名が与えられます。趙将の馮忌(ふうき)を討つ百人将・信が、躍動感あふれる立体的な展示で表現されています。

飛信隊の誕生 ©︎原泰久/集英社
ある夜、趙国三大天で総大将・龐煖(ほうけん)が、なんと自ら一人で秦の野営地に現れます。これに応戦する羌瘣と龐煖のマッチを描いた原画は大変見ものです。あまりの龐煖の強さに退却する飛信隊。尾到(びとう)が信を背負って守り逃げ、やがて命を落としてしまうシーンは目頭が熱くなります。

龐煖との戦い ©︎原泰久/集英社

羌瘣「舞うぞ緑穂(りょくすい)」 ©︎原泰久/集英社
第4章 王騎と龐煖
馬陽防衛戦の最後はこの二人の対決となりました。過去に一戦を交えた両雄の再戦の激突を、赤を基調とした迫力ある展示で表わしています。「天下の大将軍ですよ」など王騎の名セリフの原画を見ることができます。

激突する二人 ©︎原泰久/集英社

王騎「将軍の見る景色です」 ©︎原泰久/集英社
第5章 受け継ぐ者
王騎の想いを受け継ぎ、矛を授かるシーン。信は涙してその重みを知ります。

受け継ぐ者の涙 ©︎原泰久/集英社
第6章 大将軍を目指す者たち
馬陽の戦いで武功を挙げた信は三百人将となります。王賁(おうほん)や蒙恬(もうてん)など、同世代かつ新世代の将との出会いがあります。2021年8月現在の個人的な感想ですが、王賁と蒙恬は長生きしてほしいなと思いながら連載中の漫画作品を読んでいます。この3人の切磋琢磨する姿が大好きです。

飛信隊と並ぶ、玉鳳隊と楽華隊 ©︎原泰久/集英社
第7章 山陽攻略戦
白老・蒙驁(もうごう)を総大将に、謎多き王翦(おうせん)、野党あがりの桓騎(かんき)が副将となり魏へと進軍を開始。対する魏は元趙の三大天・廉頗(れんぱ)を総大将として秦を迎え討ちます。信と廉頗配下の四天王・輪虎(りんこ)の一騎討ちを雨音のなかでご覧ください。

信と輪虎の一騎討ち ©︎原泰久/集英社

ネーム ©︎原泰久/集英社
第8章 函谷関の戦い
楚・魏・趙・韓・燕・斉の6つの国が合従軍(がっしょうぐん)として秦に攻め入ります。王都を守る函谷関(かんこくかん)で各国の武将同士の戦いが36点もの原画やグラフィックで展示されます。

合従軍 ©︎原泰久/集英社

函谷関 ©︎原泰久/集英社
第9章 大炎
武関から秦の王都・咸陽(かんよう)への南道に趙・李牧(りぼく)が出現。麃公軍が李牧を追います。麃公の戦いの炎を赤色のグラフィックで表しています。

信に引き継がれる麃公の燃え盛る戦いの炎 ©︎原泰久/集英社
第10章 蕞の攻防
咸陽のすぐ近くの城・蕞(さい)。ここで秦国存亡をかけ、趙・李牧との戦いに臨む信と政。窮地に楊端和(ようたんわ)が率いる山の民が救援に駆けつけます。

楊端和と山の民 ©︎原泰久/集英社
第11章 呂不韋の問い
政と信の前に、否定的な呂不韋(りょふい)を展覧会描きおろし原画で表現しています。

呂不韋 ©︎原泰久/集英社
第12章 人の本質は光
戦争はなくならない。人の本質は戦争だという呂不韋に対して、政は「人の持つ本質は光だ」と答えます。政がそう考えるきっかけとなった人物達が紹介されています。政が幼いときに出会った紫夏(しか)など、夢を託して死んでいった仲間たちを原画で振り返ります。

政と紫夏 ©︎原泰久/集英社

紫夏や夢を託して死んでいった仲間たち ©︎原泰久/集英社
第13章 雄飛の刻
第438話 雄飛の刻と同じ名のコーナーでは、第1話冒頭に描かれた信の未来を改めて描いた展覧会描きおろし「天下の大将軍」が展示されています。
エンディング
本展覧会のキービジュアル、コミックのカバー用イラスト、原先生の感想が書かれた原画セレクションなどが展示されています。2007年 3・4合併号の人気アンケートで初めて一位を取れたというコメントから、先生の嬉しい様子が伺えます。そのほか、登場人物名鑑、ネーム、サイン、メッセージも見ることができます。
山の民ナイト
イベント開催期間中、金曜・土曜の17:30以降の来場者各日先着100名に「山の民」お面がプレゼントされます。楊端和、バジオウ、タジフの3種から1枚が渡されますのでお楽しみに!(※山の民のお面の種類は選べません。)

タジフのお面 ©︎原泰久/集英社
キングダム展オリジナルグッズ
会場内にオープンしている展覧会公式ショップには、本展覧会の開催を記念して企画・製作されたオリジナルグッズが多数並びます。その一部をご紹介します。

キングダム展に行ってきました〜仮面焼菓子 1,300円(税込) ©︎原泰久/集英社

竹簡 8,800円(税込) ©︎原泰久/集英社

トランプ 2,240円(税込) ©︎原泰久/集英社

呂不韋の貯金箱 7,700円(税込) ©︎原泰久/集英社

ペーパーナイフ 王騎の矛 6,050円(税込)など ©︎原泰久/集英社

複製原画 ©︎原泰久/集英社
※画像は受注商品 3,850円〜41,800円(税込)
※ご購入1点につき送料(発送地域によって異なります)がかかります。

複製原稿 各1,450円(税込) ©︎原泰久/集英社
ステーショナリーも充実!

クリアファイル2枚セット 〜集合〜 900円(税込)など ©︎原泰久/集英社

クリアファイル キービジュアル 450円(税込)など ©︎原泰久/集英社
ランダム商品

コレクション缶バッジ(全20種) 各440円(税込)など ©︎原泰久/集英社

アートコースター®︎(全45種) 各660円(税込) ©︎原泰久/集英社

コレクションチャーム(全8種) 各1,650円(税込)など ©︎原泰久/集英社
公式ビジュアルブック
本展覧会で展示される原画や描きおろしイラストを多数収録するほか、原 泰久先生のインタビュー記事、井上雄彦先生と原 泰久先生の特別対談も収録。展覧会の魅力が凝縮された完全保存版!

公式ビジュアルブック 2,970円(税込) ©︎原泰久/集英社
会場内の密集を避けるため、土日および祝祭日は1時間当たりの入場者数を制限します。土日および祝祭日のご入場には、日時指定チケットの事前購入を推奨します。平日は日時指定不要です。

間隔を空けて鑑賞しましょう ©︎原泰久/集英社
キングダムとは
時は紀元前、中国春秋戦国時代。 五百年以上の長きにわたり戦乱が続くこの大戦争時代に、中華統一を目指す若き王と天下の大将軍を志すひとりの下僕がいた。二人の少年たちが見た夢は、七つの国の運命と三百を超えるキャラクターの人生を巻き込んで、まだ誰も知らない壮大な未来へと続いてゆく――。中華統一。歴史上、最も果てしない戦いを描く大ヒット本格歴史大河コミック。 既刊62巻・累計発行部数8,300万部(電子版含む)突破。 第17回手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞。 「週刊ヤングジャンプ」 の連載でも圧倒的な人気を誇り、TVアニメの放映や劇場版実写映画の大ヒットでも大きな話題となりました。 TVアニメ第3シリーズは2021年4月から放送中、実写映画の続編製作も決定しています。
作家紹介:原 泰久
1975年6月9日生まれ。佐賀県出身。大学在学中に描いた作品が第40回ちばてつや賞ヤング部門にて準大賞を受賞。大学院卒業後、システムエンジニアとして就職するも、漫画家になる夢を諦めきれず勤務先を退社。2003年に 「週刊ヤングジャンプ」 の新人賞である第23回MANGAグランプリにて、 『覇と仙』 が奨励賞を受賞。同年 「ヤングジャンプ増刊 漫革」 Vol.36に掲載の『金剛』 でデビュー。「週刊ヤングジャンプ」 2006年9号から 『キングダム』 の連載をスタート。
イベント概要
名称 | キングダム展 −信− KINGDOM exhibition The Road of SHIN |
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会期 | 2021年8月3日(火)~9月26日(日) 各日 9:30〜17:30 ※9月20日(月・祝)は開館 ※9月21日(火)は休館 ※金・土曜日は20時まで開館 (入館は閉館の30分前まで) |
場所 | 福岡市美術館 〒810-0051 福岡県福岡市中央区大濠公園1-6 (MAP) 電話 092-714-6051 (交通アクセス) 福岡市地下鉄空港線「大濠公園」駅から徒歩で約10分 福岡市地下鉄七隈線「六本松」駅から徒歩で約10分 西鉄バス「福岡市美術館東口」停留所の近く 西鉄バス「赤坂三丁目」停留所の近く 西鉄バス「福岡城・NHK放送センター入口」停留所の近く |
内容 | 漫画作品の原画やイラスト、資料展示。グッズ販売あり |
料金 | 一般・大学生:2,000円 (土日・祝祭日)/1,800円 (平日) 中高生:1,200円 (土日・祝祭日)/1,000円 (平日) 4歳~小学生:800円(土日・祝祭日)/600円(平日) ※本展覧会は4歳以上の方よりチケットが必要です。 ※「中高生」料金で入場の際、学生証・生徒手帳等のご提示が必要です。忘れずに会場へお持ちください。中高生の方で学生証・生徒手帳がない場合は、保険証など年齢が分かるものをご提示ください。 ※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証の提示者ご本人のみ、および3歳以下は観覧無料です。 ※入場時に該当の障害者手帳等をご提示ください。 【グッズセットチケット】:ローソンチケット数量限定販売! 3,800円(土日・祝祭日) /3,600円 (平日) <特典>「ノート2種+付箋セット(ケース付)+ペーパーファイル(ゴムバンド付)+ペーパーバッグ」 ※グッズセットチケットに付属の「グッズ引換券」1枚につき1点、会期中の会場にてお渡しとなります。 |
主催 | 西日本新聞社、FBS福岡放送 |
企画 | 集英社、朝日新聞社 |
協賛 | ローソンチケット |
後援 | 福岡県、福岡県教育委員会、福岡市、福岡市教育委員会、(公財)福岡市文化芸術振興財団、西日本鉄道、九州旅客鉄道、福岡市タクシー協会、KKT熊本県民テレビ、NIB長崎国際テレビ、KYT鹿児島読売テレビ、KRY山口放送 |
問合 | 092-711-5491 (西日本新聞イベントサービス 平日9:30~17:30) |
著作 | ©︎原泰久/集英社 |
URL | 福岡会場公式サイト ●WEBサイト 展覧会公式サイト ●WEBサイト |
※記事の内容は2021年8月2日(月)現在の情報です。以降は変更の可能性があります。